昼の遅刻指導について



2004年4月からスタートした昼の遅刻指導ですが、
毎日実施する」のがポイントです。(全学年実施)

朝8:30のチャイムが鳴ったとき
教室内に入っていない場合が「遅刻」です。
「判定」を行うのは担任(審判)で、遅刻を宣告された生徒(対象者)は
昼休みに遅刻指導を受けるよう担任から伝えられます。
(遅刻には変わりないが正当な理由があれば昼指導が免除される場合がある)

朝のSHR後、担任は職員室の出欠黒板に設置されている
「昼指導対象者」に該当生徒名を記入します。

昼休みの12:50に別室にて遅刻指導を行います。
該当生徒が当番教師から指導を受けることになります。

指導の内容は
反省文(自己を見つめ直す)」と「学習指導(漢字の書き取り)」です。
「遅刻についての確認事項」に目を通し確認のサインを書きます。

次に生徒は手渡された反省文に
・なぜ遅刻したのか。
・なぜ遅刻が悪いのか。
・どうすれば遅刻がなくなるのか。
・今後健全な学校生活を送るにはどうしたらよいか。
について克明に記述します。
(できるだけ漢字を使用し丁寧に記入)

反省文を書き終えると次は学習課題(漢字の書き取り練習)です。
用意された練習プリント(1番〜10番、遅刻の回数番号を解く)をやり、
解答を見ながら自己採点(マル付け)をします。

この反省文と学習課題を終えるのに約25分かかります。
両方を提出したあと退出し、5時間目の授業の準備をします。

回収した反省文と学習課題は
担当者が赤ペンで添削し(漢字等の間違いを訂正しコメントを記入)、
「遅刻指導記録簿(閻魔帳)」に遅刻者名や回数、遅刻理由を記入したあと、
帰りのSHRで該当生徒に担任を通じて返却されます。
(担任が反省文に目を通すことで遅刻の理由と反省状況がわかる)

遅刻回数が3回、6回、9回になるごとに担任が家庭に連絡します。
そして10回目には保護者来校となります。

生徒にとって遅刻指導(昼指導)はできれば避けたいことです。
遅刻指導はあくまでも教育的な指導であり
生徒との直接対話により相互の理解が深まることで
指導の趣旨も確実に生徒に伝わります。
その教育的効果の現れとして、生徒は遅刻をしなくなるのです。

その際の指導上の留意点としては
あくまでも生徒との対話(コミュニケーション)を重視し
怒ったり怒鳴ったりすることなく優しく接することで
生徒が心を開き、自然な人間関係が構築できるようになります。
遅刻指導は生徒の顔や名前、性格を知る絶好のチャンス(接点)であり、
この対話の機会(緩やかな指導)を有効に生かすことで
学年全体の生徒の特徴や個人個人の小さな変化を
早期に捉えることができるようになります。

このようにして遅刻指導で築かれた人間関係が
その後の生徒指導(生活指導)の基盤となり、
信頼関係に基づいた、継続的かつ効果的な指導を可能にします。

毎日の遅刻指導は生徒の変化の「早期発見、早期対応」に役立ち、
落ち着いた学校の実現、さらには
非行事故やトラブルの未然防止につながるのです。


昼指導の実施状況



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