年収 実は・・・文系<理系…京大などネット調査

平均100万円高

 大学の理系学部卒業者の平均年収は、文系学部卒業者に比べて約100万円高く、年齢が上がるにつれて所得差が広がるという結果が、京都大、同志社大などによるインターネット調査で明らかになった。京大経済研究所の西村和雄・特任教授は「文系卒の方が高所得だとの説が一部にあったが、異なる結果になった。理系は技術を身につけることで、より広い範囲の職業を選べることが理由の一つでは」としている。

 2008年6月、民間調査会社のモニターのうち大卒者から回答を得る方法で実施。100を超える国公私立大を卒業した20歳代〜60歳代の1632人(文系988人、理系644人)の回答をこれまでに分析した結果、平均年収は文系が583万円だったのに対し、理系は681万円と大幅に上回った。

 年齢別にみると、25歳の時点では文系が306万円、理系が366万円で60万円の差だが、60歳では文系が720万円、理系が888万円と、168万円の差に広がった。西村特任教授らによると、十数年前に1大学の卒業生を調査し、「生涯所得は文系卒が約5000万円高い」との研究結果が出されていたという。

(2010年8月25日 読売新聞)

http://osaka.yomiuri.co.jp/university/topics/20100825-OYO8T00250.htm